約三百年の伝統を誇る国重要無形民俗文化財「城端曳山祭」の本祭は五日、南砺市城端地域の中心部で
行われた。城端塗の粋を尽くした六カ町の曳山は、粋な庵(いおり)唄を響かせる庵屋台とともに各町内を練り歩き、
江戸時代の絢爛(けんらん)絵巻を再現した。
曳山は高さ約六メートル、重さ約七トンで、当番町の東上町の「鶴舞山」を先頭に、城端別院善徳寺前から巡行
した。京都祇園の一カ茶屋や江戸吉原の料亭を模した精巧な庵屋台は、それぞれの曳山を先導し、六カ町の若連中
が笛や三味線の音色に合わせて情緒豊かな庵唄を披露した。
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